神様の壺~Pot of the God~

神壺

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神様の壺というものがあるらしい。

自分の夢、欲望、手に入れたいもの、叶えたいこと。小さなことから大きなことまで際限のない望みは止むことがない。それは生きている証でもあるけれど。本当に欲しいもの、これだけはどうしても叶えたいという強い思いを持った時、それに執着すればするほど、いつしかその思いの方にがんじがらめにされて身動き出来なくなり、傲慢になる。

なぜそれを叶えたいのか目的を意図し強くイメージすることは大事だと思うけれど、一旦それをしたら後はその願いは神様の壺にお預けしてゆだねる。そして具体的にこつこつと努力する。その程度の温度感がいいのだろう。

「必要なら上手くいくし、上手くいかなかったら必要がないということ」というアイヌのアシリレラさんの言葉にも通じるところがある。それを受け入れるようになってからは随分楽になった。すごく若い頃は、情熱と若さというエネルギーに任せて絶対になんとかしてみせると気負い、思うようにいかないことが許せないほどに傲慢だった。諦めずに挑戦することと、思い通りにしようと執着することは違うことだと今はわかる。 私たちを遥かに超えた何かを意識することは、人を謙虚にする。

自然に任せて、でも努力は惜しまず進んでいきたい。