モノづくりサロン実行委員会主催のARTS & CRAFT GARDEN@アーツ千代田3331は、3月25日(日)に開催し、終了しました。このマーケットが、これまで出展してきたクラフト展などと異なるところは、障害のある人たちもそうでない人たちも、食べ物から生活のなかで使うもの、またはアート作品など、モノづくりをしている人たちが一堂に会して、その手から生み出されたものを紹介・販売する、というバリアフリーな試みを実践しているところでした。本来、そこに垣根があってはおかしい話で、良いものをつくり、それを知ってもらい良いと思ったら買ってもらう、そのことがつくり手の生活を支え、つくり手は更に新たなモノをつくり提供する、というシンプルな循環があるだけです。
いわゆる障害者の授産施設や工房などの福祉の現場も私たちアーティストも、『モノづくり』という一点で考えたとき、抱える問題は、全く同じです。
どの分野においても少なからず云えることだと思いますが、どちらの世界もある意味、閉じられた狭い世界でのみやっている人たちが大半なのではないでしょうか。残念なことですが、海外での生活を経験して感じることのひとつに、特に日本ではオープンでいるということが社会生活をおくるうえでなかなかキツくもあります。もちろん、それが良い面も知っていますが、新しいアイディアや経験に対してはいつでももっと柔軟でいると、自分自身を楽しませるきっかけがより増えると思っています。
拒否反応にも似たもの
ひとは自分が見たことがないものや知らないものに対して、どう反応してよいのかわからないものなんだと思います。
ワークショップでも、はじめから「自分は器用じゃないから」とか「ああ、こういうことね」などと出来上がりを自分の中で決めつけたり、いろんな言い訳をしてやってみようともしない人もいます。勿体ないな、とつい思ってしまいますが、もちろん無理強いするわけではないし、提供するものが十分魅力的であるのか、またアイディアを上手く伝えられているのかについては、いつでも検討する余地があるとも思っています。
モノづくりにおいても然り。『使えるものをつくる』ことにこだわるが故に、もっと自由なアートとしての表現に自ら制限をつけてしまいがちです。これは、自分自身に対しても常に問いかけていたいことでもあります。
買い手側の意識の問題とも関わってくることですが、もっとお互いに目の前にあるものを『感じて楽しむ、その喜びを交換する意識』がモノの売買においてあったら、お互いがより幸せになれるのではないかなあ、と思ったりしています。
愛すべきアイテムたち
さて、今回私が会場でゲットしたものは、こちら。
どれもこれも生気に溢れ魅力的で、色使いもかたちも発想も大好きで、思わずかわいい!と手に取ってしまいたくなるものがいっぱいでした。『その場にいる。場の空気感を感じる』ことがしたくて参加した今回のイベント。行く前から嬉しくてワクワクして出かけました。私のなかの子供がそうしたいと、そうすることを喜んでいたからです。そうして手に入れた愛おしいアイテムは私の小さい子を充分に喜びで満たしてくれました。一方、大人の私はそうは言っても、やはりいろいろ考えることはありました。より良い今後につないでいくためにも、いろんな人と交流しながら知恵をお借りして実践し進んで行きたいと思います。