労い、称え、癒す

上京した両親と過ごした少し前の週末。

二人とも年老いたなあという感慨。

手の節くれが目立つようになった母が、もう入らなくなったから、と指輪をくれた。

ふっくらとしていた母の手。

自分のことより、いつだって家族や人のためによく働いてきた手。

長い長い間、休むことなく

がむしゃらに働いてきたその手や腕が

自ら語ることはしないが

使われすぎて疲れ切って

こっそりと悲鳴を上げていた。

 

私達の豊かさは、父母たちの、そのまた先代たちの頑張りのおかげだから。

 

今、彼らに必要なのは癒されること。

労い、称え、癒してあげること。

 

親と子の立場がすっかり逆転する時期が、間もなくやって来る。

 

これからは、臆することなく、両親に対してそういう機会をつくろう、と思った。

 

年の暮れの里帰り。

そんな時間を持つには、よい時節に今年もなりました。